近年、祭りや縁日の定番だったベビーカステラが、SNS映えや手軽さから若者を中心に再注目されている。この流れを受けて、一般のベーカリーでも導入を検討する店舗が増えてきた。ベーカリーでベビーカステラを扱う最大の強みは「焼きたてを提供できる環境」がすでに整っている点だ。香ばしくふんわりした食感は、時間が経つと損なわれがちなだけに、店内調理での提供は大きな魅力となる。 導入には、まず専用のベビーカステラ焼成機(機械)の準備が必要だが、卓上サイズの小型機も多く、ベーカリーの厨房にも無理なく設置できる。焼成中の様子を見せることで「ライブ感」を演出し、集客力アップにもつながる。 また、通常の卵・小麦ベースの生地に加えて、ベーカリーならではの自家製酵母や全粒粉、地元産素材を使った差別化も可能だ。中にチョコレートやカスタードを入れたり、抹茶・いちごなどの季節フレーバーを展開することで、専門店に負けない個性を打ち出せる。 試食販売やバラ売り、6個パックなど、柔軟な販売形態を用意すれば、手に取りやすくリピーター獲得にもつながる。今の流行をうまく取り入れ、ベーカリーの新たな売れ筋として展開するチャンスだ。 |